◆◆ お役立ちコラム ◆◆


PMOとPMの違いは?
それぞれの役割を解説!



    

机・手



IT業界で働く際に知っておきたいのが、PMOとPMの役割についてです。
IT業界ではよく目にするPMOとPMですが、実は違いがあまりわかっていないという方もいるかもしれません。
しかし、これからIT業界で働くITエンジニアは、特に知っておいた方がいい概念でしょう。
ここでは、その違いを詳しくご説明したいと思います。



1.PMは責任者


PMはプロジェクトマネージャーのことで、プロジェクトを管理して率いていく責任者のことを指します。 IT業界は、システム開発やシステム更改などの1サイクルを1つのプロジェクトとすることが多いです。 突発的に発生するプロジェクトでも、継続的なプロジェクトでも、1つのプロジェクトにPMが必要です。

●PMの役割


PMは、プロジェクトを取りまとめて率いていく責任者です。 その役割は、主に次のようなものがあります。

・計画立案
・予算管理
・品質管理
・取引先や顧客との調整窓口
・関係会社との調整窓口
・プロジェクトメンバーの管理
・進捗管理

このようにPMの仕事は、プロジェクトにとって重要なものばかりです。
プロジェクトの期間中はもちろん、プロジェクトの立ち上げから終了、次のプロジェクトへの引継ぎまで責任を持たなければなりません。 そのため、現場の作業に精通しているだけでなく、高いマネジメントスキルが求められるでしょう。


2.PMOはPMの補佐


一方、PMOとはプロジェクト・マネジメント・オフィスの略です。 PMがプロジェクトの責任者という「役職」であるのに対し、PMOはプロジェクトマネジメントの「仕組み」や「組織」のことを指します。 二つはよく似た言葉ですが、その概念や役割は大きく異なります。

●PMOの役割


PMOとは、プロジェクトを管理するPMをサポートする組織です。
PMはプロジェクトに一人しかいませんが、やるべき仕事は膨大な量です。
そこで、PMOがPMの仕事をサポートすれば、プロジェクトマネジメントの質を高めることが可能です。
PMOはプロジェクトマネジメント業務を専門に行う部署であり、複数のプロジェクトの仕事を横断的に行います。
そのため、プロジェクトマネジメントの仕事に精通しており、PMにプロジェクト管理に関する有効な助言を行うことが可能です。
PMの仕事には雑務も多く、仕事自体も複雑化しています。
例えば、PMはプロジェクトメンバーの勤怠管理や作業効率管理のために、勤務時間や仕事の成果物の量などを細かく管理する必要があります。
そこで、PMOがメンバーの勤怠管理や作業効率を管理し結果だけをPMに提示することで、PMは余計な雑務に時間を取られることなく、意思決定だけに集中できます。
他にも、品質管理のための品質データの収集・加工や、会議資料の作成、プロジェクトの情報管理、ルールの策定と周知などをPMOが対応します。

●PMOの種類


PMOには、次の3種類があります。
PMOマネージャー>PMOエキスパート>PMOアドミニストレータ
の順に、高度な職位になります。

<<PMOマネージャー>>


PMOマネージャーは、POMの中で最もPMに近い存在です。 情報収集や資料作成などの仕事ではなく、プロジェクト戦略の策定や予算管理、人員管理などの、よりPMに近い仕事を担います。

<<PMOエキスパート>>


プロジェクトにおける品質管理などの仕事を行うのが、PMOエキスパートです。
具体的には、各プロジェクトの作業環境を整備したり、ルールを策定したりと、仕事を標準化することで品質の向上を図ります。

<<PMOアドミニストレータ>>


資料の作成や会議の進行管理、情報の管理などを担当します。 PMの職務を遂行するために必要な作業を行い、PMの負担を軽減します。


3.PMOが加わるメリット


PMOによるメリットにはどのようなものがあるのかを、詳しく見ていきましょう。

●PMの負担が減る


最も大きなメリットは、PMの負担を軽減させられるということです。 PMはプロジェクトの全体を管理する立場なので、プロジェクトにおける意思決定を行う、プロジェクト外との窓口になるなど、ただでさえ負担の多い仕事です。
そこで、PMが重要な職務に専念できるようにPMOが雑務や助言を行いサポートします。 PMOが加わることで、PMの負担はかなり軽減するのです。 PMが雑務に追われることなく、重要な意思決定に集中できる環境を整えることで、プロジェクト全体の品質が向上することにつながります。

●客観的な視点が加わる


プロジェクトマネジメントの仕事をPMが一人で担当すると、どうしても客観的な視点が足りなくなります。
そこに、プロジェクトマネジメントの経験が豊富なPMOが関わることで、PMが単独でマネジメントを行うよりも、客観的な意見を取り入れられます。 PMOがPMに他のプロジェクトや過去の経験を生かした助言を行うことで、より品質の高いプロジェクトマネジメントが可能です。


4.まとめ


ここでは、PMOとPMの違いやそれぞれの職務について、詳しくご紹介しました。 PMがプロジェクトをまとめ率いていく責任者を指し、PMOはプロジェクトマネジメントをサポートする仕組みや組織を指します。 IT業界では特に、PMOが重要な枠割を担っていることを分かっていただけたと思います。 PMOとPMについて正しく理解することで、プロジェクト管理をスムーズに行うことができるでしょう。


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