◆◆ お役立ちコラム ◆◆

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「35歳限界説」は本当?
ITエンジニアの転職に年齢制限はある?



    

モニタ指さし



1.ITエンジニア界に広がる「35歳説」とは



IT業界で仕事をしている人なら、「35歳限界説」という言葉を度は聞いたいことがあるのではないでしょうか? 
もしかしたら自分はもう35歳を過ぎているので、転職はもう無理だと諦めている人も多いかもしれません。
しかしなぜIT業界で、35歳限界説が広がったのでしょうか?
エンジニアやプログラマーの仕事は、体力勝負です。納期前は長時間労働になることも多く、一日中パソコンに向かって作業を続けるのは、思っている以上に体に負荷をかけています。また、IT業界は他の業界に比べると変化のスピードがはやく、エンジニアとして第一線で仕事をするには常に新しい技術や知識を学び続ける必要があります。
エンジニアやプログラマーは、集中力や記憶力を問われる仕事のため、気力や体力の衰えがはじまる35歳以降は、ITエンジニアとしての転職が難しくなると考えられており、35歳限界説が広まったのです。


2.ITエンジニアの転職に年齢制限はない

35歳以上のITエンジニアの市場価値や、転職にあたり注意すべき点についてみていきましょう。


●経験者としての市場価値

経済産業省が実施した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」によれば、2010年代の後半から2020年にかけて、情報セキュリティなどに対するニーズの増大により、IT人材の不足が改めて課題となっていると報告されています。また、2019年をピークにIT関連産業への入職者は退職者を下回り、産業人口は減少に向かうという予測を発表しています。
IT人材の不足に対する対策として、今後ますますシニア層と女性の活用が進むと考えられており、2030年にはIT人材の約3割は50代以上になると予測されています。この調査から、IT業界全体では、今後経験が豊富な人材が重宝されることが予想されており、35歳限界説は過去の話だといえます。

したがって、これからITエンジニアの転職に年齢制限という考え方はなくなるでしょう。


●年齢制限はないが注意すべき点も

今後は35歳以上でもIT業界で活躍できると考えられます。

しかしながら35歳以上の経験者の場合、現場で作業をするエンジニアとしての役割よりもマネージメントスキルを期待されることが多いです。 事実、同調査の「今後5年以内に不足する人材は」という問いに対して、若手人材としては「開発系人材(アプリケーション関連)」、中堅人材としては「プロジェクトマネージャー」、「幹部・指導者」としては「新事業開発・事業創造人材」が最も不足するという結果でした。
この結果から、35歳以上であればマネージメントスキルのある人材が求められます。そのため、もし35歳以降も実作業を望む場合、自分の希望通りの転職は難しいかもしれません。


3.ITエンジニアが転職を成功させるためのポイント

今後は、35歳以上でもITエンジニアとして活躍することが可能となります。
次は、ITエンジニアとしての市場価値を高め、転職を成功させるために身につけておきたい能力について紹介します。

●コミュニケーション能力を身につける

35歳以上でもエンジニアとして企業に求められる人材になるには、コミュニケーション能力が欠かせません。たとえ素晴らしい技術や経験があったとしても、まず面接でそれらを伝えられなければ意味がありません。
また、経験豊富なミドル年齢層のエンジニアは、チームリーダーやマネージャーとして採用されることもあるでしょう。そのため、企業や携わるプロジェクトによっては、クライアントとの交渉に参加する可能性もあり、35歳以上で転職を成功させるには、高いコミュニケーション能力が必須だといえます。

●マネージメントを経験する

上記でも説明したとおり、35歳を過ぎてから転職をする場合には、プレイヤーとしてではなく、リーダーとしての活躍を求められる可能性が高のいです。
つまり、転職を成功させるためには、メンバーに指示を出し、指導するためのマネージメント能力を養っておく必要があるのです。
したがって、20代や30代前半のうちからマネージメントを経験できる機会があれば、積極的に立候補しておくと転職に役立てることができます。

4.まとめ

今後は、これまで以上にITエンジニアとしての寿命が長くなっていくと考えられています。そのため、将来のことを考え、エンジニアとしてスキルアップの目的で、転職したいと考えている人も多いでしょう。
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※参考サイト

https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY/ITjinzai_report_summary.pdf